世田谷区は入札で一部電力購入 PPS含め来年度から1億1000万円削減も

皆さんこんにちは

電気代が3月から値上がりをすることを受け、現在電力小売市場の自由化を導入する動きが多くなっている。

世田谷区は23日、12年度から一部の公共施設の電力を、特定規模電気事業者(PPS)を含めた希望制指名競争入札で購入すると発表した。東京電力は4月から大口顧客の料金を平均17%値上げする予定で、PPSが落札すれば約1億1000万円の削減効果があると見込んでいる。

03年の電気事業法の改正後、都内では立川市などで入札が導入されているが、23区では初めて。対象となるのは、PPSが参入できる公共施設217カ所のうち、区役所本庁舎や区民会館、小中学校など111カ所。夜間や休日も電気を使用する特別養護老人ホームなど、削減が見込めない施設は外した。

保坂展人区長の指示で、昨夏から検討を進めてきた。入札は2月下旬に行われる予定。希望する事業者を環境への負荷を低減する取り組みで評価し、一定の点数に達すれば参加資格を与える。契約は1年間。

111カ所の10年度の電気利用料は6億7,000万円だったが、PPSが参入すれば同年度比で約2,000万円の削減効果があるという。また、4月から東京電力が値上げに踏み切れば、同比で9,000万円の負担増になると試算している。

保坂区長は23日、報道陣に「東京電力以外からも電力を購入する選択肢があることを示し、安全で安定的な電力供給について議論が進む後押しになれば」と話した。今後は、再生可能エネルギーで発電された電力を導入する方策についても検討を進める方針。

PPSはガス会社や商社などが設立。火力や太陽光などを使い自前の施設で発電しており、全国に約50社。供給には東電など大手電力10社の送電網を使う。

今後の展開に注目!!東京電力だけの電気供給だけでは不安